サウナブームが全国的に広がる中、サウナを活用したビジネスに注目が集まっています。
特に「ととのう」という体験がSNSなどを通じて広がり、若年層からシニア層まで幅広い層がサウナに興味を持つようになりました。
こうした追い風の中で、飲食店や宿泊業、リゾート施設を運営している事業者が新たな収益源としてサウナビジネスに参入するケースも増えています。
本記事では、これからサウナビジネスを始めようと考えている事業者の方向けに、市場の動向から開業準備、差別化の戦略まで、実践的なノウハウを解説します。
サウナビジネスの市場規模

サウナ業界はここ数年で一気に成長し、新規参入者も増加しています。
その背景には、健康志向の高まりやコロナ禍をきっかけとした「おひとり様」需要の定着などが挙げられます。
こうした市場の変化を正しく捉えることで、事業の成功可能性を高めることが可能です。
国内外のサウナ市場規模と成長率
世界的に見てもサウナ市場は成長傾向にあり、特に北欧やバルト三国などの“サウナ文化圏”ではインフラとして定着しています。
日本のサウナ・スパ市場は、2024年には約18.6億米ドル(約2,500億円)に達し、2033年には123.35億米ドル(約1兆6,500億円)に到達する見込みです。
2025年〜2033年の年平均成長率(CAGR)は約23.4%と見込まれており、この高成長が今後の市場拡大を後押しすると考えられています(参考:株式会社レポートオーシャン「japan sauna and spa market」)。
サウナ付きホテルやサウナ専門施設が続々とオープンし、地方自治体が観光戦略の一環として導入する動きも活発です。
一時的なブームではなく、ライフスタイルの一部としての「定着」フェーズに入ったことを示しています。
サウナ需要が拡大している背景
需要拡大の背景には、単なるリラクゼーションを超えた「価値」の再発見があります。
サウナ浴による自律神経の調整、免疫力アップ、睡眠の質の向上といった健康面のメリットがメディアで紹介されることで、医療・ウェルネスの領域からも注目を集めているといわれています。
一部の研究では、こうした効果が示唆されているものの、科学的根拠はまだ限定的であり、明確な因果関係を裏づけるにはさらなる検証が必要とされています。
それでも、医師やトレーナーがサウナの効能について積極的に発信するようになり、従来は「中高年男性の嗜好」とされていたイメージも大きく変わってきました。
さらに、メンタルケアやマインドフルネスといった領域との親和性も高く、企業の健康経営や福利厚生の一環として導入される事例も見られるようになっています。
また、コロナ禍以降にソーシャルディスタンスを意識するようになり、個室型や予約制サウナのニーズが急増したことも、業界の革新を後押ししています。
個室型や予約制サウナの登場により、従来の「大浴場の一角にあるサウナ」から「サウナが主役の体験型施設」への進化が加速しました。
特に都市部では、テレワーク後のリフレッシュや“自分時間”としてのサウナ利用が日常の一部となりつつあります。
ターゲット層と消費傾向の変化
従来のサウナといえば中高年男性が主なターゲットでしたが、現在は20〜40代の男女、カップル、家族連れなどにも利用が広がっています。
特に若年層では「映える空間」「非日常感」「セルフケア」といった価値を重視し、滞在時間や体験そのものに対する満足度が重要視されています。
たとえば、InstagramやYouTubeでサウナ体験を発信する「サウナインフルエンサー」が登場したことで、体験の「共有」が新たな動機づけになりました。
視覚的な美しさや独自の世界観を持った施設ほど、ユーザーの共感や拡散を得やすくなっており、SNSを通じて自然にファンを増やしていく流れが強まっています。
その結果、サウナに付加価値を求める動きが加速し、「長く過ごせるサウナラウンジ」「音楽や映像を楽しめる空間」など、ユニークなコンセプトが重視されるようになりました。
さらに、ワーケーションや「ととのう会議」などの新しい用途提案も登場しており、ビジネスユースへの拡張可能性も広がっています。
今からサウナ事業を始めるなら?4つのビジネスモデル

サウナビジネスを始めるにあたっては、立地や対象顧客、資金計画に応じて最適なビジネスモデルを選ぶことが成功の鍵となります。
以下は主な4つのモデルです。
- サウナ単独施設型
- 宿泊施設併設型
- テントサウナ事業
- 法人向け福利厚生・BtoBサウナ事業
ここからは、今からサウナ事業を始めるにあたって主な4つのモデルについて紹介します。
サウナ単独施設型
サウナ専門店としての独立型ビジネスは、コンセプトの自由度が高く、体験に特化した空間設計が可能です。
都市部ではコンパクトな個室型サウナが人気で、1時間単位の予約制にすることで効率的な運営ができます。
たとえば、サウナ+カフェを併設し、回転率よりも滞在時間の長さによる売上増加を狙うスタイルも増えています。
デザイン性や音響、照明にこだわることで、「SNSで話題になる施設」として集客力を高めることが可能です。
宿泊施設併設型
ホテルやゲストハウス、グランピング施設などに併設するサウナは、宿泊者への付加価値を高める手段として有効です。
特に「サウナ付き客室」や「貸切サウナ」の人気が高く、プレミアム体験を提供することで宿泊単価を引き上げられます。
地方では温泉地との相性も良く、既存の浴場設備を活かしたサウナ導入によって低コストで差別化が可能です。
観光と組み合わせた「体験型サウナ」の需要にも対応できます。
テントサウナ事業
可搬性に優れたテントサウナは、イベント出店や河川敷・キャンプ場などでの活用ができ、初期投資を抑えてスタートできるのが強みです。
導入コストが比較的低いため、小規模事業者にも適しています。
また、アウトドアや自然体験との親和性が高く、「自然の中でととのう」という非日常感を演出することで、コアなファン層を獲得できます。
地方自治体との連携イベントとしても活用しやすいモデルです。
法人向け福利厚生・BtoBサウナ事業
オフィスビルや企業の福利厚生施設としてサウナを導入するケースも増えています。
ストレス軽減や集中力向上を目的とした「ウェルビーイング」施策の一環として注目されており、企業のブランドイメージ向上にもつながります。
また、フィットネスジムやスパとの業務提携によるサウナ運用、あるいは法人契約制のサブスクリプション型ビジネスとしての展開も可能です。
安定した法人契約は収益基盤を強固にします。
サウナビジネスに必要な準備

成功するサウナ事業を立ち上げるためには、資金計画・法規制・施設設計など、事前の準備が重要です。
無理のないスケジュールで段階的に計画を立てましょう。
開業資金の内訳
サウナ開業には、設備投資・施工費・設計費・運営資金などさまざまな費用が発生します。
事業規模によって異なりますが、初期費用の目安を把握することは計画の第一歩です。
さらに、開業前のマーケティング費や広告費、人件費の先行投資も見込んでおく必要があります。
資金に余裕があれば、体験価値を高める内装や演出面にも投資でき、他施設との差別化にもつながります。
費用相場
一般的な商業サウナ施設の開業費用は、1,000万円〜3,000万円程度が相場です。
この費用には、サウナ室の施工費用(断熱材やストーブなど)に加え、ロッカー・シャワー設備・休憩スペースの整備も含まれます。
個室サウナ型の場合は1室あたり100万〜300万円程度です。
ただし、立地条件や施工会社の選定、ストーブの種類(電気式・薪式)によって費用は変動します。
加えて、電気容量の増設や換気設備の強化など、インフラ側の工事費も見落とさずに見積もりに含めることが大切です。
事業計画の立て方
事業計画では、開業後の収益見込みや顧客数、運営体制、マーケティング戦略までを明確にします。
資金調達のための金融機関への提出資料としても必要です。
加えて、競合調査やターゲットユーザーのニーズ分析も行い、地域性に合ったサービス設計を盛り込むと説得力が高まります。
シミュレーション上で損益分岐点を明示し、リスクへの対応策も準備しておくと投資家からの信頼も得やすくなります。
資金調達方法
資金調達の手段としては、日本政策金融公庫や自治体の創業支援融資、補助金の活用などが代表的です。
特に「地域活性化」「観光振興」などの文脈で、サウナ施設に対する補助金が利用できるケースがあります。
クラウドファンディングを活用して認知度を高めながら資金を集める方法も有効です。
そのほか、民間金融機関の創業支援ローン、VC(ベンチャーキャピタル)やエンジェル投資家による出資を受ける事例もあります。
自己資金だけでなく、複数の調達手段を組み合わせることで、資金繰りに柔軟性を持たせることが重要です。
建築基準法・消防法・衛生面の法規制
サウナ施設は高温環境や水場を扱うため、建築・消防・衛生の観点から厳しい法的基準を満たす必要があります。
特にサウナストーブの設置には、耐火・排気の基準を満たした設計が求められます。
建物の構造(木造・鉄骨造など)や用途変更の有無によって、審査に必要な手続きも変わるため、設計段階から専門家のアドバイスを受けることが重要です。
また、サウナ施設の営業には、建築基準法(第6条)、消防法(第17条)、食品衛生法(第52条)に基づく「用途変更」「防火対象物使用開始届」「公衆浴場営業許可申請」が必要となります。
| 建築主は、第一号若しくは第二号に掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号又は第二号に規定する規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第三号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定(以下「建築基準法令の規定」という。)その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。以下同じ。)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事又は建築副主事(以下「建築主事等」という。)の確認(建築副主事の確認にあつては、大規模建築物以外の建築物に係るものに限る。以下この項において同じ。)を受け、確認済証の交付を受けなければならない。当該確認を受けた建築物の計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をして、第一号若しくは第二号に掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号又は第二号に規定する規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第三号に掲げる建築物を建築しようとする場合も、同様とする。
引用元:建築基準法 第6条 |
| 学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店、地下街、複合用途防火対象物その他の防火対象物で政令で定めるものの関係者は、政令で定める消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設(以下「消防用設備等」という。)について消火、避難その他の消防の活動のために必要とされる性能を有するように、政令で定める技術上の基準に従つて、設置し、及び維持しなければならない。
引用元:消防法 第17条 |
| 厚生労働大臣は、器具又は容器包装を製造する営業の施設の衛生的な管理その他公衆衛生上必要な措置(以下この条において「公衆衛生上必要な措置」という。)について、厚生労働省令で、次に掲げる事項に関する基準を定めるものとする。
引用元:食品衛生法 第2条 |
万が一の火災や事故に備えた避難動線や非常設備の整備も不可欠になります。
計画初期の段階から行政への相談を進めるとスムーズです。
特に、水風呂やシャワールームの排水処理、換気システムの設置には自治体ごとの衛生基準があるため、事前確認を怠ると再施工が必要になる恐れもあります。
サウナビジネスで必要な施設の差別化戦略

競合が増える中で、サウナ施設の“違い”を打ち出すことが成功のカギとなります。
差別化のポイントは、以下の3つに集約されます。
- 空間づくりと体験設計で「ここだけのサウナ」をつくる
- サービス内容や設備に“こだわり”を込めて差をつける
- “便利さ”と“快適さ”をアップさせる
ここからは、サウナビジネスで必要な施設の差別化について解説します。
空間づくりと体験設計で「ここだけのサウナ」をつくる
サウナは「入る」だけの場所ではなく、「過ごす」空間としての魅力が問われます。
たとえば、薪ストーブを使った本格的なロウリュ体験や、自然素材を使った木の香りに包まれる内装など、感覚に訴える工夫が効果的です。
また、サウナ→水風呂→外気浴の動線がスムーズに設計されていることも、リピートにつながる重要な要素です。
外気浴スペースにリクライニングチェアやプライベートブースを設けることで、快適性を高められます。
サウナは木の香りに包まれながら時間を過ごすため、香りに優れた内装にするのが好まれます。
カナディアンサウナはウエスタンレッドシダーを贅沢に使った、耐久性と自然の美しさを兼ね備えたサウナです。

引用元:カナディアンサウナ「ナイアガラ」
甘くフレッシュな香りをしているため、リラックス効果があります。
また、「ドゥジャンプ」と呼ばれる化学物質が含まれているため、天然の抗カビ剤として作用し、カビの発生を防いでくれる効果があるため長期間使うことができます。
たとえば、カナディアンサウナ製のモデル「ナイアガラ」の対応年数は15~20年です。
香りでリラックスできるだけでなく、耐久性が高いためコストパフォーマンスに優れています。
サービス内容や設備に“こだわり”を込めて差をつける
サウナの利用価値は、付随するサービスによって大きく変わります。
たとえばアロマ水を使ったロウリュや、選べる温度設定、セルフ式のアメニティ、サウナドリンクの提供など、細かなこだわりが「この施設にまた来たい」という気持ちを生み出します。
また、浴室内の照明や音響、香りといった五感を意識した演出を行うことで、他店にはない世界観を演出することも可能です。
さらに、利用者の好みに応じた予約スタイル(例:男女別・混浴・完全貸切など)も差別化要素になります。
最近では、プライベート空間で静かに「ととのう」ことを重視するユーザーも多く、個室対応や少人数制のニーズも高まっています。
家族連れやカップル向けには、貸切で安心して利用できる設計が支持されている状況です。
“便利さ”と“快適さ”をアップさせる
施設の利便性も集客には重要です。
以下のようなライフスタイルに寄り添った設計が求められます。
- 駅近でアクセスしやすい
- ウェブ予約できる
- キャッシュレス対応
- パウダールームの併設
特に都市部では「思い立った時にすぐ利用できる」ことが求められるため、スマホで簡単に予約・決済が完了するシステムの導入は、ユーザー満足度の向上につながります。
また、施設内にスマホ充電用のコンセントやWi-Fi環境を整えるなど、「ちょっとした便利さ」が滞在体験の質を左右するでしょう。
また、温度・湿度管理が安定している、清掃が行き届いているといった「当たり前」のレベルを高く保つことが、クチコミ評価やリピーターの獲得につながります。
逆にここが欠けると、せっかくのユニークなコンセプトや設備も台無しになるリスクがあります。
そのためには、スタッフ教育や設備点検の仕組みを日常的に整備しておくことが不可欠です。
快適さとは「利用者にストレスを感じさせない配慮」の積み重ねだといえるでしょう。
他サウナと差をつけるならカナディアンサウナがおすすめ

引用元:カナディアンサウナ「ロッキー」
日本ではまだ珍しい「カナディアンサウナ」は、カナダ産のウエスタンレッドシダーを贅沢に使用した、耐久性と自然の美しさを兼ね備えたサウナです。
モダンなデザインと、天然の防腐・防虫効果、豊かな香りが特徴です。
ウエスタンレッドシダーをふんだんに利用しているため、香りに包まれ「まるで森の中にいるような感覚」が味わえます。
「ナイアガラ」や「オーロラ」は強化ガラスを前面・側面に使用しているため、外が見えやすくまるで自然の中で「ととのっている」感覚になります。
モダンなデザインや香りが差別化要素となり、施設のコンセプトづくりにも活用しやすいため、新規参入者にとっても魅力的な選択肢といえるでしょう。
施設のブランディングやストーリー設計にこだわりたい事業者には、ぜひ検討していただきたいモデルです。
一般的なサウナと一味違うサウナを検討している方は、ぜひカナディアンサウナまでお問い合わせください。