サウナ人気の高まりを背景に、自らサウナを開業しようと考える事業者が増えています。
ととのう体験を求めるユーザーのニーズは年々拡大しており、開業によって新しいビジネスチャンスを掴むことも可能です。
ただし、サウナビジネスは簡単に始められるものではなく、事前にしっかりとした準備と情報収集が不可欠です。
この記事では、サウナ開業のメリット・デメリットから費用、補助金、法規制、成功のポイントまで、失敗しないために知っておくべき情報を網羅的に解説します。
サウナを開業するメリット

サウナを開業することで得られるメリットは以下の3つです。
- 集客のポテンシャルが高い
- 融資を活用すれば自己資金ゼロからでも開業できる可能性がある
- 小規模でも開業できる
ここからはサウナを開業することで得られるメリットについて解説します。
集客のポテンシャルが高い
サウナは性別や年齢を問わず幅広い層に支持されており、リピーター率が高いビジネスモデルです。
特にコロナ禍以降、健康意識の高まりやリフレッシュ需要の増加により、利用者は増加傾向にあります。
日本サウナ総研「日本のサウナ実態調査2024」によれば、ヘビーユーザーは2022年2,878,676人から2023年2,193,946人と減少傾向ですが、ライトユーザーは8,457,713人から11,285,650人と大幅に増加していることがわかります。
さらにSNSとの相性が良く、内装やロウリュ演出などを工夫することで「映える」施設として注目され、自然と集客につながることも少なくありません。
融資を活用すれば自己資金ゼロからでも開業できる可能性がある
サウナ施設の開業には一定の資金が必要ですが、日本政策金融公庫が提供する「新創業融資制度」や、自治体の創業支援融資などを活用すれば、自己資金が少ない状態からでもスタート可能です。
特に日本政策金融公庫では、自己資金が創業資金全体の1/10程度でも融資が受けられる制度があり、事業計画が明確であれば高い割合での資金調達も現実的です(出典:日本政策金融公庫「新創業融資制度」)。
創業計画書を丁寧に作成し、収支予測を現実的に立てることで、金融機関からの信頼を得やすくなります。
小規模でも開業できる
サウナビジネスは大規模な施設を構えるだけが正解ではありません。
最近では、個室型や予約制のプライベートサウナなど、10平米〜20平米ほどのスペースでも開業可能なスタイルが人気を集めています。
必要な設備も限られ、スタッフも最小限で運営できるため、初めての事業としても比較的始めやすい分野です。
空き店舗や空き家を活用すれば、物件取得のコストも抑えることができます。
サウナを開業するデメリット

サウナビジネスには多くの魅力がありますが、当然ながらリスクや課題も存在します。
サウナを開業するデメリットは以下の2つです。
- 初期投資・設備コストが高くなりやすい
- 競合が増えている
ここからはサウナ開業のデメリットについて解説します。
初期投資・設備コストが高くなりやすい
サウナ室、給排水、空調、防火、断熱、電気工事など、多くの設備が必要になるため、開業時の初期投資が高額になりやすい傾向にあります。
たとえば、電気式のサウナストーブを導入する場合でも、電源容量の増設や安全装置の設置が必要になることが多く、予想以上にコストがかかるケースもあります。
また、海外製のサウナ設備を導入する場合は、輸入費やメンテナンス体制の確認も重要です。
競合が増えている
サウナブームの影響で、全国的に新規開業が相次いでおり、特に都市部では競争が激化しています。
他店との差別化を図らなければ、価格競争に巻き込まれたり、集客に苦戦する恐れがあります。
周辺エリアの競合調査を行い、自店ならではの「売り」を明確にすることが、持続的な集客につなげるためには不可欠です。
サウナの開業に必要な費用はいくら?

サウナ開業には設備費や内装費だけでなく、運転資金、各種手続きの費用、広告宣伝費など、さまざまなコストが発生します。
事前にどのくらいの資金が必要なのかを把握することで、資金計画に大きなブレが生じるのを防げます。
初期費用
以下は主な費用項目とおおよその費用目安です。
| 費用項目 |
概要 |
費用目安(円) |
|---|---|---|
| サウナ室施工費 | サウナ本体の建築・断熱・仕上げなど | 500,000〜3,000,000円 |
| 給排水・配管工事費 | 水風呂やシャワー設置のための水道設備工事 | 300,000〜800,000円 |
| 電気工事費 | サウナストーブ用の電源増設、照明や換気設備など | 200,000〜600,000円 |
| 内装工事費 | 待合室や更衣室などの内装リフォーム | 500,000〜1,500,000円 |
| 備品・什器代 | ベンチ、ロッカー、桶、アメニティなど | 200,000〜800,000円 |
| 許認可申請費用 | 保健所・消防・建築確認などの手続きに関する費用 | 100,000〜300,000円 |
| 物件取得費(賃貸・購入) | テナント費用や土地取得費(任意) | 地域差あり |
物件取得費用が含まれる場合はさらに高額となる可能性があります。
コンテナ型サウナなどを導入する場合は、設備費が比較的抑えられる反面、運搬や設置に関わるコストが発生する点に留意が必要です。
ランニングコスト
運営開始後は、光熱費(特に電気・水道代)、人件費、清掃・メンテナンス費、保険料などのランニングコストが発生します。
以下は運営開始後に発生する小規模サウナ施設(1〜2人用の個室サウナまたは5〜10人規模の簡易サウナ施設)を想定した月額の継続的な支出(ランニングコスト)です。
| 費用項目 |
内容の例 |
月額目安(円) |
備考 |
|---|---|---|---|
| 電気代 | サウナストーブ(電気式)、照明、換気など | 50,000〜120,000円 | ストーブ出力や稼働時間による。ピーク時は15万円超えることも |
| 水道代 | 水風呂、ロウリュ用水、シャワーなど | 10,000〜30,000円 | 利用者数とロウリュ頻度に応じて変動 |
| 人件費 | スタッフ1〜2名分のシフト制給与(月80〜120時間想定) | 150,000〜300,000円 | 最低賃金×時間計算。無人化システム導入で削減可能 |
| 清掃・メンテナンス費用 | 日常清掃、設備の定期点検、不具合対応など | 20,000〜50,000円 | 外部委託か自主管理かで差あり |
| 保険料 | 火災保険、施設賠償責任保険、設備保険など | 5,000〜15,000円 | 年額契約を月額換算した目安 |
| 消耗品費 | タオル、アロマ水、洗剤、トイレットペーパー、アメニティ類など | 10,000〜30,000円 | 利用者数が多いと増加 |
サウナは電力消費が大きいため、ピーク時の電気代を試算しておくことが重要です。
また、水風呂やロウリュ用の水の使用量も多いため、水道代の見積もりも必須です。
サウナ開業までのスケジュールや流れ

サウナ開業を成功させるためには、行き当たりばったりではなく、段階的な計画と準備が必要です。
以下に、開業までに必要な一般的なステップとスケジュールの目安を紹介します。
| 開業までのステップ |
スケジュールの目安 |
|---|---|
| STEP1:市場調査・事業計画の立案 | 開業の6〜8か月前 |
| STEP2:物件探し・設備選定 | 開業の5〜6か月前 |
| STEP3:設計・施工会社の選定/設計図作成 | 開業の4〜5か月前 |
| STEP4:許可・届出の取得 | 開業の3〜4か月前 |
| STEP5:内装・設備工事の実施 | 開業の2〜3か月前 |
| STEP6:採用・集客準備 | 開業の1〜2か月前 |
| STEP7:プレオープン・本格オープン | 開業 |
サウナの開業に補助金は活用できる?

一部の自治体では、観光資源の創出や地域活性化、空き家活用を目的とした創業支援補助金を提供しています。
サウナ事業が地域の観光・健康づくり・雇用創出などに貢献する内容であれば、補助対象になりやすい傾向があります。
たとえば、「地方創生推進交付金」や「中小企業等事業再構築補助金」などが代表的です。
補助金は公募時期や要件が毎年変わるため、最新情報をチェックし、申請書の作成には専門家のサポートを受けると良いでしょう。
サウナ開業のスタイル

サウナにはさまざまな開業スタイルがあり、それぞれ設備・運営方法・ターゲット層が異なります。
自身の予算や立地条件、提供したい体験に応じて、最適なスタイルを選ぶことが成功に繋がります。
| 開業スタイル |
特徴 |
|---|---|
| 店舗型サウナ | ・ビルや空き店舗などの既存物件を利用して開業するスタイル ・アクセスの良い立地を選ぶことで通勤帰りや休日の利用を見込める ・複数のサウナ室や水風呂、休憩スペースを併設できるのが魅力だが、その分設備費・人件費が高くなる点に注意 |
| 宿泊施設併設型サウナ | ・ホテルや民宿と一体になったサウナ施設 ・長時間の滞在を前提とする観光客や出張者に人気 ・宿泊とセットにすることで客単価を高めやすく、リピーター獲得につながりやすい ・宿泊施設としての衛生管理や消防法対応など、運営負担は大きくなる |
| 貸切・プライベートサウナ | ・1人〜数人のグループで完全予約制にするサウナ ・他の客と顔を合わせずに利用できるスタイル ・コロナ禍以降、ニーズが高まっており、プライバシーや非日常感を求める層に人気 ・小規模で運営できる分、初期投資が抑えやすい ・回転率が低くなるリスクもある |
| 移動式サウナ・トレーラー型 | ・トレーラーや車両を改装して、イベント会場やキャンプ場などで活用するスタイル ・柔軟な移動が可能で、話題性もあるためSNSでの拡散力が高いのが特徴 ・公道での走行には法的な制限も多く、設置場所の確保も課題 |
サウナの開業に必要な許可は?

サウナを開業するには、複数の法的な許可や届出が必要です。
法的許可や届け出を怠ると営業停止処分などの重大なペナルティを受けることになるため、必ず事前に確認・対応しましょう。
サウナ開業に必要な許可は以下の3つです。
- 公衆浴場法に基づく営業許可
- 消防法に基づく届出
- 建築基準法に基づく建築確認申請
ここからはサウナ開業に必要な許可について解説します。
公衆浴場法に基づく営業許可
サウナ施設は、原則として「公衆浴場法」に基づき「その他の公衆浴場」に該当します。
そのため、都道府県の保健所から公衆浴場法第2条に基づく「公衆浴場営業許可」の取得が必要です。
施設の構造や衛生状態、水質基準、男女の区画分けなどについて厳しい基準が設けられており、事前相談を行いながら設計段階から保健所と連携することが重要です。
特に水風呂を設ける場合には、水質の塩素濃度や換水頻度などの細かい衛生基準をクリアしなければならず、実務的な対応が欠かせません。
消防法に基づく届出
サウナは火災リスクが高い設備であるため、内装材の難燃性、避難経路、煙探知機やスプリンクラーの設置状況などについて消防署への届け出が必要です。
特にロウリュを導入する場合は蒸気や熱によるトラブルを未然に防ぐ設計が求められます。
熱源付近の温度上昇や蒸気による感知器誤作動を防ぐために、専用の耐熱センサーや区画設計が求められるケースもあります。
消防署との事前協議を怠らず、図面や設備仕様をもとに安全対策を説明できる準備をしておきましょう。
建築基準法に基づく建築確認申請
サウナ室を新設または改装する場合、建物の用途変更や構造変更が伴うため、建築確認申請が必要となるケースがあります。
たとえば、既存の店舗をサウナに用途変更する場合、建物の耐火性能や換気設備、採光基準などが新たに求められる場合があります。
設計士や行政書士などの専門家に相談するとスムーズです。
サウナの開業を成功させるポイント

競争が激しいサウナ業界で成功するには、単に施設を整えるだけでは不十分です。
利用者にとって魅力的な体験を提供し、継続的にリピーターを獲得する仕組みを作る必要があります。
サウナの開業を成功させるポイントは以下の3つです。
- 独自のサービスや体験を提供する
- 衛生面・安全面・接客のクオリティを妥協しない
- SNSや口コミを活用したPR戦略を行う
ここからはサウナ開業を成功させるポイントについて解説します。
独自のサービスや体験を提供する
「ここでしか味わえない体験」を提供することで、競合との差別化を図ることができます。
たとえば、アロマロウリュ、地元食材とのコラボ、音楽イベントとの連携などが挙げられます。
テーマ性やストーリー性をもたせた空間演出も効果的です。
サウナの外観や内装にこだわり、他にはないサウナ体験をするのも良いでしょう。
こうした独自体験の一例として注目されているのが「カナディアンサウナ」です。
カナディアンサウナは優れた断熱性能を持ちつつ、洗練された外観を兼ね備えている屋外・屋内サウナです。
木材の中でも断熱性と耐湿性に優れた「ウエスタンレッドシダー」を使用しており、熱を逃しにくい構造になっています。
また、外壁と内装の間に断熱材を組み込んだ二重構造が採用されており、屋外設置でも温度管理がしやすいです。
また、「ナイアガラ」は180°ガラス張りのサウナで、まるで外の自然と一体になっているかのような体験ができます。
森、川、海、湖、様々なシーンと相性がいいため、場所を選ばずに設置できます。
ウエスタンレッドシダーを用いているため、香りも良く、サウナ体験として他と差別化できるのも特徴です。
衛生面・安全面・接客のクオリティを妥協しない
設備や体験が魅力的でも、衛生面や接客が行き届いていなければリピーターにはつながりません。
定期的な清掃、スタッフ研修、事故防止マニュアルの整備など、地道な品質管理こそが長期的な信頼につながります。
たとえば、サウナ室の床やベンチの衛生状態、水風呂のろ過管理、タオルやアメニティの清潔さなど、利用者が直感的に感じ取る「清潔感」が評価を大きく左右します。
また、スタッフの接客態度や対応の丁寧さも、口コミ評価やSNSでの印象に直結する重要な要素です。
SNSや口コミを活用したPR戦略を行う
開業後の集客には、SNSやGoogleマップの口コミが重要です。
サウナ利用者は写真や体験談を積極的に投稿する傾向があり、インスタグラムやX(旧Twitter)での反応を見込めます。
また、サウナ専門のサイト「サウナイキタイ」にも忘れずに登録しましょう。
インフルエンサーとのタイアップや、初回利用者限定キャンペーンなどを仕掛けるのも有効です。
新規サウナにおすすめなのがカナディアンサウナ

引用元:カナディアンサウナ「ナイアガラ」
新規にサウナを開業するなら他社と差別化できるものが推奨されます。
そこでおすすめなのが「カナディアンサウナ」です。
カナディアンサウナは黒い金属板や強化ガラス、ウエスタンレッドシダーを用いたデザイン性の高いサウナです。
見た目のインパクトが高いことから、普通のサウナでは物足りない方におすすめです。
ガラス面が広いことから、サウナ室内から外を眺めることに特化しており、自然と一体になりながらととのうことができます。
室内が広々としているため、ゆったりくつろぐことも可能です。
一味違ったサウナ施設をオープンするなら、カナディアンサウナを検討してみてはいかがでしょうか。