昨今、健康志向やリラクゼーション需要の高まりから、宿泊施設にサウナを設置するケースが急増しています。
特に、個性的な体験を求める旅行者やワーケーション利用者にとって「サウナがある宿泊先」は大きな魅力となります。
しかし、サウナ設置には設備的・法的な条件(場所・電源・排気・施工など)、そしてコストや工期なども慎重に検討する必要があります。
本記事では、宿泊施設にサウナを設置したいと考えている方に向けて、メリットから費用の内訳、設置のステップ、さらにはおすすめ製品までを徹底解説します。
宿泊施設にサウナを設置するメリットとは?

サウナを導入することで、宿泊施設は顧客に対して他にない価値を提供でき、集客力の向上や売上増加といった実益が期待できます。
ここでは、具体的なメリットを3つの視点からご紹介します。
- 他施設との差別化につながる
- 宿泊単価・稼働率の向上が期待できる
- お客様の満足度アップにつながる
それぞれ詳しく解説します。
他施設との差別化につながる
サウナは、ただの温浴設備ではありません。
顧客にとっては「非日常を味わえる体験」であり、SNSでも話題になりやすい要素です。
他の宿泊施設が提供していないようなサウナ体験を用意すれば、それだけで強力なマーケティングポイントになります。
たとえば、「ロウリュができるフィンランド式サウナ」や「絶景を眺めながら入れるアウトドアサウナ」など、ユニークな特徴を持たせることで他施設との差別化が可能です。
単に宿泊施設だけではなく、キャンプやグランピングなどのアウトドア施設に付加価値としてサウナを設置するのもおすすめです。
宿泊単価・稼働率の向上が期待できる
サウナがあることは、追加料金を支払ってでも体験したいという宿泊客を引きつけます。
高単価のサウナルームやスイートルームを設定することで、宿泊単価の向上が狙えます。
たとえば、時間制のプライベートサウナなどが高単価のサウナです。
さらに、平日や閑散期でも「サウナ目的」で予約が入るようになれば、稼働率の改善にも直結します。
閑散期の予約率改善による収益平準化効果が見込める点は、事業運営上の大きなメリットです。
お客様の満足度アップにつながる
サウナを導入することで、滞在中のリラクゼーション体験が強化され、宿泊客の満足度が上がります。
快適な滞在体験は口コミ評価にも直結し、リピーターの獲得にもつながるのが利点です。
特に「サウナ+温泉」「サウナ+水風呂」「サウナ+外気浴スペース」などを組み合わせた場合、利用者から高評価を得やすくなり、顧客ロイヤルティの向上が期待できます。
宿泊施設にサウナを設置する前に確認したい4つのポイント

サウナを導入する前に確認すべき点を整理しておくことで、後から想定外の問題が発生するリスクを減らせます。
宿泊施設にサウナを設置する前に確認したい4つのポイントは、以下の通りです。
- 設置可能なスペースがあるか
- 電力・排水・換気などの設備条件は問題ないか
- 近隣環境への影響や音・煙などの配慮はできるか
- 関係法令に抵触しないか
それぞれ詳しく見ていきましょう。
設置可能なスペースがあるか
まずは、施設内にサウナを設置できるだけの物理的スペースが確保できるかを確認しましょう。
サウナのタイプによって必要な広さは異なりますが、1~2人用のタイプなら1.5㎡〜2㎡程度は必要です。
中型の8~9人用のタイプなら3㎡、10人以上の大型タイプなら4㎡程必要です。
屋内に設置する場合は天井の高さや排気の導線も考慮しなくてはなりません。
傾斜地では転倒の危険があるため、平坦で排水の良い土地を選び、必要に応じて基礎工事や地盤改良を施しましょう。
また、サウナ本体のスペースだけでなく、水風呂やシャワー、外気浴スペースも欠かせません。
「サウナ→水風呂→外気浴」のアクセス動線がスムーズであり、かつプライバシーに配慮された空間であることも、設置スペースを検討する際の重要なポイントです。
電力・排水・換気などの設備条件は問題ないか
サウナを安全かつ快適に運用するためには、電力・排水・換気といった基本的な設備条件を確認することが重要です。
特に電気式サウナを導入する場合は、施設全体の電気容量に十分な余裕があるかを事前にチェックしておきましょう。
一方、薪式サウナを採用する際には、煙突の設置や火気使用に関する規制の確認が必要です。
さらに、サウナ利用後に発生する湿気を逃すための換気設備や、シャワー・水風呂を併設する場合の排水設備の整備も欠かせません。
設置場所や利用スタイルに合わせて、これらの要件を適切に満たす必要があります。
近隣環境への影響や音・煙などの配慮はできるか
サウナの種類によっては、煙や音が発生することがあります。
たとえば薪ストーブ型サウナでは煙突の排煙問題が発生しますし、ロウリュの際の蒸気音が隣室に響くこともあります。
住宅街や静かな環境にある施設では、こうした影響が近隣トラブルにつながることもあるため、事前に配慮しておくことが大切です。
特に屋外に設置する場合は、外部に影響が出やすく、外気浴の際は水着などで行動することになるため、近隣の方に迷惑が掛からないようにする必要があります。
関係法令に抵触しないか
サウナを宿泊施設に設置する際には、建築基準法、消防法、旅館業法など、複数の法令への適合が求められます。
たとえば、消防法では以下のように定められています。
第十七条 学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店、地下街、複合用途防火対象物その他の防火対象物で政令で定めるものの関係者は、政令で定める消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設(以下「消防用設備等」という。)について消火、避難その他の消防の活動のために必要とされる性能を有するように、政令で定める技術上の基準に従つて、設置し、及び維持しなければならない。
引用元:消防法第17条
火気設備を新設する場合、所轄消防署への届出義務があり、消火設備や避難経路の確保が義務付けられています。
また、建築基準法では、建築物の用途変更や増改築を行う場合には「建築確認申請」が必要です。
これらの法令を無視して設置を進めてしまうと、営業停止命令や是正勧告の対象となるリスクがあり、最悪の場合には施設の営業そのものに影響が及ぶこともあります。
そのため、計画段階から法令をしっかりと確認することが不可欠です。
たとえば、建物の増改築や用途変更を伴う場合には、建築確認申請が必要になることがあります。
宿泊施設の空きスペースをサウナに転用する場合、用途変更の扱いとなる可能性があり、防火区画や避難経路の確保などに対する条件を満たさなければなりません。
特に不特定多数が利用する場所では、建物全体の構造安全性や耐火性が厳しく審査されます。
宿泊施設にサウナを設置する際にかかる費用と内訳

サウナ設置にかかる費用は、サウナの種類や規模、設置環境によって異なります。
特に宿泊施設での導入時に考慮すべき、以下の3つの主要な費用を紹介します。。
- サウナ本体の購入費用
- 設置工事や設備整備の費用
- ランニングコストとメンテナンス費用
それぞれ詳しく見ていきましょう。
サウナ本体の購入費用
サウナの本体価格は、数十万円〜数百万円と幅広い価格帯があります。
家庭用の小型電気サウナであれば50万円前後から導入可能ですが、業務用の本格的なものでは200〜500万円以上になることもあります。
具体的によくあるサウナについて、大体の価格は表の通りです。
| サウナ形状 |
価格 |
|---|---|
| テントサウナ |
約30万円 |
| バレルサウナ |
約100〜200万円 |
| ユニット型サウナ |
約200〜400万円 |
| 造作型(オーダーメイド) |
300万円以上 |
また、薪ストーブ型など特殊な機能のものはさらにコストがかさむ場合があります。
設置工事や設備整備の費用
設置に伴う工事費は、電気工事、換気設備、給排水工事、防水・防火処理などが含まれます。
屋外設置では他に、基礎工事や排水設備が必要です。
これらの費用は本体価格とは別に必要であり、100〜300万円程度が目安となります。
建物の構造や配管の状況によってはさらに高額になるケースもありますので、現地調査の上での正確な見積もりが必要です。
また、設置工事の他に、水風呂や脱衣所などの付帯設備もコストに含まれるため、追加で50~100万円程度はかかることを見越しておきましょう。
ランニングコストとメンテナンス費用
運用にかかるランニングコストには、電気代や薪代、水道代、スタッフの人件費などがあります。
特に電気サウナでは電気代が毎月の固定費としてかかるため、想定利用回数とのバランスが重要です。
また、清掃や衛生管理にかかる人件費もかかります。
定期的な点検・ストーブ部品の交換などのメンテナンス費も計画的に予算化しておきましょう。
宿泊施設にサウナを設置する手順

サウナ導入には明確なステップを踏むことで、失敗やトラブルを防ぐことができます。
以下に、宿泊施設におけるサウナ設置の流れを4段階に分けて説明します。
- ステップ1:設置目的と利用者像の明確化
- ステップ2:設置場所の調査とプランニング
- ステップ3:見積もり取得と補助金確認
- ステップ4:施工・設置・試運転
設置の流れについて、詳細を解説していきます。
ステップ1:設置目的と利用者像の明確化
まず、なぜサウナを設置したいのか、どんな顧客に利用してもらいたいのかを明確にしましょう。
ファミリー層かソロ客か、ターゲットを想定し、利用人数が何人か設定します。
滞在型なのか日帰りなのか、使用スタイルも想定するとわかりやすいです。
たとえば、「インバウンド向けの和風サウナ体験」「テレワーク客向けの癒し空間」など、目的とターゲットが明確になれば、設置するサウナの規模・大きさ・機種を絞ることができます。
その後の導入計画もスムーズになります。
ステップ2:設置場所の調査とプランニング
次に、設置予定地の構造・寸法・設備条件を調査し、設計者や業者とともにプランを策定します。
土地や建物の状態、電源・排水の有無を調査し、サウナを設置できるのか確認します。
屋外設置の場合は天候対策や景観への配慮も必要です。
雨や雪が降った場合に、サウナまでの動線や外気浴中に濡れる可能性があるため、ととのいスペースに屋根を付けるなどが必要になってきます。
また、外部から見られる可能性があるため、プライバシーを守れるようにフェンスを設置するなど配慮をしなくてはなりません。
施設の導線や動線設計も含めて、利用しやすいレイアウトにすることが満足度向上につながります。
ステップ3:見積もり取得と補助金確認
設計プランが固まったら、複数の業者から見積もりを取得しましょう。
初めから1社に絞ってしまうと思わぬトラブルを生んだり、費用を抑えられる可能性を潰してしまうことになります。
見積もりは2~3社取ると良いでしょう。
また、地方自治体によっては観光施設向けにサウナ設置に関連する補助金制度が用意されている場合があります。
「省エネ改修補助」「観光資源強化支援」などの名目で交付されることもあるため、事前に調査・申請することをおすすめします。
たとえば、観光庁が実施する「宿泊施設サステナビリティ強化支援事業(https://r7shukuhaku-sustainability.go.jp/)」では宿泊施設の省エネ設備の導入や環境負荷低減を目的とした設備投資を支援する制度です。
この補助金は、宿泊施設が実施するサステナビリティの向上に関する取組を支援するものであり、サウナ設置に関連する設備投資も対象となる可能性があります。
ステップ4:施工・設置・試運転
契約が完了したら、いよいよ施工・設置に進みます。
工事開始から設置完了まで数日~数週間かかることがあるため、施設内でお客様に迷惑をかける可能性もあるため、事前に周知しておきましょう。
設置後は必ず試運転を行い、ストーブや温度計、換気システムが正常に稼働するかをチェックしましょう。
また、施設スタッフへの取扱い説明や緊急対応マニュアルの整備も欠かせません。
サウナの設置を検討中の宿泊施設向け!おすすめ4選
カナディアン・サウナでは、屋外用・屋内用ともに多彩なサウナ製品を展開しており、さまざまな施設のニーズに対応可能です。
屋外設置を検討している方も、屋内に設置したいと考えている方も、導入の選択肢としてぜひご検討ください。
ここでは、その中でも特におすすめの4タイプを厳選してご紹介します。
- ROCKY(ロッキー)
- NIAGARA(ナイアガラ)
- TORONTO(トロント)
- VICTORIA(ビクトリア)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ROCKY(ロッキー)

ROCKY(ロッキー)はコテージ感のある屋外サウナです。
6~7人用で、見た目以上に広々している空間でくつろぐことができます。
電気・薪どちらのストーブにも対応しているため、お好みの方を選ぶことが可能です。
異なる気候条件に耐えうるよう、木材には耐久性と防虫・防カビ性に優れたイースタンホワイトシダーを使用。
さらに、金属製の屋根が乾燥を保ち、内部の木材を良好な状態に保ちます。
カナディアン・サウナのラインナップの中でも比較的リーズナブルな価格帯となっており、コストを抑えつつ本格的な屋外サウナを導入したい施設におすすめの一台です。
NIAGARA(ナイアガラ)

NIAGARA(ナイアガラ)は180°ガラス張りになっている、一見変わった屋外サウナです。
ガラス張りのため、サウナにいながら屋外にいる感覚になり、自然と一体になりながら「ととのい」を体験できる空間になっています。
山や森、海、湖など、自然の中と相性抜群で、ロケーション次第で唯一無二のサウナ体験が可能です。
構造面では、外壁に28ゲージの金属サイディングを使用し、内装の木材との間に厚さ7cmのEPSフォーム断熱材を挟むことで、断熱性と保温性に優れた設計となっています。
自然の中で特別なサウナ体験を提供したい方には、ナイアガラは理想的な選択肢と言えるでしょう。
TORONTO(トロント)

TORONTO(トロント)は、5〜6人で利用できる室内用のサウナです。
正面がガラス張りのデザインになっており、圧迫感がなく、室内に自然な開放感をもたらします。
木の温もりを感じるウエスタンレッドシダーの美しい木目と、ガラスの洗練されたスタイルが融合し、モダンな空間にも違和感なくなじみます。
また、外観や香りの面でも魅力があり、ただ入るだけでなく、五感で楽しめるのが特徴です。
標準的な利用シーンはもちろんのこと、上質な雰囲気を活かして複数人で楽しむプライベートサウナとしての利用にも適しています。
VICTORIA(ビクトリア)

VICTORIA(ビクトリア)は、3〜4人用のコンパクトな室内サウナです。
幅177cm・奥行き168cm・高さ215cmという省スペース設計で、限られた空間でも無理なく設置でき、プライベートサウナとしての利用に最適です。
ガラス製のドアを採用しているため、小型でありながら圧迫感を感じさせず、空間に広がりをもたらします。
使用されている木材はウエスタンレッドシダーで、日本では「ベイスギ(米杉)」とも呼ばれていますが、実際にはヒノキ科の樹木で、爽やかな香りの中にほんのり甘いチョコレートのような香りが漂うのが特徴です。
また、短時間で室温が上がる設計となっており、時間が限られている場合でもしっかり「ととのう」体験ができるのも大きな魅力です。
宿泊施設にサウナを設置して差別化を図ろう!

サウナの設置は、単なる設備強化にとどまらず、宿泊施設の「ブランド価値」を高める大きな武器となります。
ターゲット層に合わせたコンセプト設計と、快適な導線設計、適切な運用体制を整えることで、顧客満足度の向上と収益アップの両立が可能です。
カナディアン・サウナでは、カナダ製の高品質な屋外・室内サウナを販売しております。
自然と調和したデザイン性と高い断熱性能を兼ね備えた製品ラインナップで、宿泊施設の体験価値を格段に高めるご提案が可能です。
競争の激しい宿泊業界において、サウナはお客様に「この施設を選ぶ理由」を提供する強力な魅力となるはずです。
サウナの設置をお考えの事業者の方は、ぜひ一度ご相談ください。